『古方』という日本独自の発展を遂げた漢方治療を中心とした漢方薬局です。

現代主流の「病名治療」ではなく、個々の患者様の状態で選薬となります。

また、自然食や五味の重要性をお伝えして健康的な生活のお手伝いをいたします。


2015年11月10日

三七の故郷 文山研修


こんにちは
久しぶりのブログアップです!

今回は赤土の大地!三七スペシャル!

三七人参が世界で唯一採れる雲南省文山の現地に行き、研究者の方々に最新情報を
教えていただきました。
あと栽培地、三七だけの生薬市場の見学と三七三昧のお話です。
メーカーの企画で参加したのですが、ビジネス抜きの純粋な研修となり
漢方を学ぶ者としては一度は見ておかねばと思っていた地です。
ただ
ワタクシの中国語検定4級は無力でした。 



しかし

内容が一般の患者さんが読まれてもあまり関係がない、研究の話で面白くない話ばかり
ですので、ご注意ください。

加えて

なぜか画像がUPできない!?状態のため文章だけです!
せっかくデジカメを買い直したのに意味がない・・・




研究所では三七の課題について説明を受けました。
@連作ができない
A品種(1種のみ)
B重金属汚染


@連作については日本、アメリカ、中国、台湾、韓国の22社が参加して
同じ畑で区分けされたところで各国技術で解決しようとしているようですが
2015年は20社が失敗、残りの2社も枯れかけている状態だそうです。
連作できないのは病気への抵抗力が落ちるらしく、10数種類の病気が確認されている
らしく、あと一定の大きさに育つと成長が止まるということが連作ができない
最大の理由だそうです。
見学者で土壌のミネラルの問題ではないかと質問した方がいましたが
研究者に対してその質問は・・・ 


A400年栽培の歴史で初めて2種発見されました。
歴史的発見です 
茎の色が緑と紫で違います! 
野生種の研究などで更なる発見や進展が期待されるようです。
野生種は葉の形が違う!! 
葉の形、葉の厚み、長さと細かく状態をチェックし地道な作業が行われています。
中国のよく言われる雑さは全くありません!感心します!
サポニンの含有量や育成スピード、病気への耐性が研究されています。
一本ずつに識別番号が付けられ日本の研究所と遜色ない規模と精度を見学しました。
DNAもしっかりストックしているようです。


B赤土での育成がスタンダードのため研究所のオリジナル土壌開発!
チラッと極秘土壌を撮影したのですが、上記のとおりUPできません 笑
連作への希望も含んでいます!小さな苗がすくすくと育っています。




と、

まぁ、画像をつけないと何とも面白くないのでしょうか
笑ってしまいます 

赤土舞う、24時間営業の三七市場もUPできないのも悲しいし
かわいいミャオ族の女の子もUPできない・・・
三七の花やひげ根を使った料理も載せられない・・・(なかなかの味とえぐみ)


なんなんでしょう
この無力感。。。



ブログは割り切りまして(諦め?)
近日中に店内で文山研修の写真はご覧いただけるように考えています!
お楽しみに〜


実際、自分の目で栽培地を見てわかったのですが、色々なメーカーが
三七人参は「傾斜のある大変なところで栽培していて大変」「連作できない」
「三七を育てると土が弱って草一本も生えない」などと
HPに自信満々で書いていますが、中国の広大な大地で極めて傾斜のない土地で
三七を栽培しています。赤土で水はけが悪いので盛り土をして水はけをよくして
栽培しています。傾斜のある所は・・・ヤギが放し飼いされていました  笑
雑草も生えてるし・・・
連作できない理由も間違えて・・・
ココとアソコのメーカーの人は文山に行ったことないんだと一発で分かるようになりました。
治療には関係ないですが、やたら三七を希少生薬に仕立てて付加価値をつけたいのが
良くわかるHPが多いなぁ  



でもイイ生薬であることは間違いありません!

品種改良や新種発見で更なる飛躍を見せそうな三七を見てきました。
産地を見ないと言えない、三七を掘り出さないと分からない部分があります!
まだまだネットでも少ない情報の世界はあります、DNAや万能細胞とかありますけど
物差しで葉を測って、茎の色を見て調べるアナログ研究はまだまだ生きています。


失礼ながら、中国だから適当に育てていると思っていたのですが
とても丁寧に育てられている三七人参を見て、農家さんや研究者のみなさんの努力を
無にしないためにも、しっかり患者さんを治っていただけるように頑張っていきます!



中国、深かった。




posted by 余以徳斉(よいとこせ) at 17:15| 三重 ☔| 三七人参 ・田七人参 | 更新情報をチェックする

2015年10月21日

100歳に挑む



おはようございます

名張は田舎ですが、超高齢社会を感じる症例です。
今年トップ5に入るドキドキの患者さんでした 

そう
100歳越えの患者さんなんですが、お孫さんに連れられて来局されました 
80代後半の患者さんは何人も診ていますが、100歳越えは未知の領域。
父がいない日に限って。。。

相談内容は便秘。
刺激性の便秘薬を勝手に多く飲むのでご家族が心配されて
安心な漢方をということで。

便秘の漢方は色々あるんですが、年齢を考えると
もう考えると、どげんしたらいいのか分からんとです

刺激性の下剤を愛用しているらしく、ここは
腸管癒しの漢方、肝機能のサポートの漢方、優しい下剤の漢方。

三本柱で対応です!

刺激の下剤を使うと腸が鞭打たれている状態なので優しく腸管を
マッサージしてくれる『小健中湯』

肝機能の低下で胆汁などの分泌低下は排便トラブルの原因になることもあるので
舌診からも柴胡証があるので『小柴胡湯』を選薬。

この2種は日中に服用してもらい、寝る前に潤して排便できる『麻子仁丸』を30丸。
3種盛で10日分をお渡しして様子を見てもらいました。


DSCN4098.JPG

写真左側の白い粒が構成生薬の主役・麻子仁(マシニン)
薬味薬性 甘平 水剤
麻子の油は腸の滑りをよくするので、腸の滑りの悪い老人の
便秘に向く。
本来、丸剤が効能を最大限引き出されます。エキス顆粒にして
しまうとメインの油のチカラが・・・。
医療用漢方にない素敵な丸剤  (チョット自慢)





よくあるのは
乳酸菌を補っての整腸作用、刺激による便秘薬、食物繊維による整腸。

第四の便秘解消薬は腸管の蠕動運動を促すためにシャクヤクを含む『小健中湯』が
漢方での便秘解消の専売特許ではないでしょうか?
加えてお安いし



さて
その後、麻子仁丸を気に入ってくださったようで継続中です 
さすがに100歳オーバーとなるとこっちがドキドキしてしましたが 
ひとあんしん、ひとあんしん


腸管に負担をかけずに優しい油で滑らす便秘漢方いかがでしょーか?


posted by 余以徳斉(よいとこせ) at 11:51| 三重 ☀| オススメ漢方! | 更新情報をチェックする

2015年08月13日

症例その後



こんにちは
暑い中でも最近は朝は動きやすい気がしますね
伊賀盆地の名張でもすごし易いのですから立秋はウソではないのかも?


さてさて、今回は以前の症例で舌の炎症で味覚が鈍ったという患者さん
のその後です。(何話で書いたか忘れましたが たらーっ(汗) )


数種の漢方で大きく改善はされたが、決め手に欠ける治療が続いていました。
酸味、辛味、炭酸、お酒と順調に食べれるようになりましたが
舌表面のただれた赤みは残り、モヤモヤしていました。
患者さん自身は『ココまで食べれたら、治ったも同じ』と喜ばれるから
かえって心苦しくなり、辛い日々でしたが
先月、鮎の塩焼きを食べたら塩味が舌にしみて泣いてしまったとのことで
『これは治っていない!来週は煎じ薬で飲んでください』とお願いして
そのときは応急的な漢方をお渡しして終わりました。


俄然やる気に火がつきました!
あの美味しい鮎の塩焼きを食べれないなんて!
鮎の塩焼きLOVEな者としては何とかしたい!!


そして、

探しました (伸助風に呼んで るんるん
1000ページ近くある、漢方の本を読みました。
漢字や旧仮名づかいでクラクラしましたが、探しました。
無駄と知りつつ、葛根湯の証も見直しました。


ありました。

ワタクシ、ついに見つけました。


清熱補気湯 せいねつほきとう

ニンジン・トウキ・シャクヤク・バクモンドウ・ビャクジュツ
ブクリョウ・ゲンジン・ショウマ・ゴミシ・カンゾウ


DSCN4093.JPG

左:ゲンジン   右:ショウマ   奥:オタネニンジン



証(方輿輗、腹証奇覧より抜粋)

舌の一皮はいだように赤くなっているもの
熱の有無にも、渇の有無にもかかわらず用いてよい
塩の味に痛みを覚える
口中ねばり或は涸渇する者


ナニコレ!? この患者さんの状態を診て書かれてるん?
と思ったほどの証の合致 ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)

患者さんには、成分を濃くして治療しようと言う意味で
煎じ薬を勧めたんですが、この処方はマニアックすぎてエキス顆粒で
発売されていないので結果として煎じ薬でしか対応できないので助かりました。


さて
当日、煎じ薬を5日分渡しました。

その2日後、患者さんが予約せずに来て


『あの薬が一番効いた!三回飲んだら舌が変わった!10日分頂戴っ!』



ぴかぴか(新しい) 嬉しい一言です  ぴかぴか(新しい)5日分飲み切らずに来局されたので患者さんの喜びと
興奮が十分に伝わってきました。

以前から「証を合わす」重要さは分かっていましたが、既存のメジャー処方に
とらわれ、マニアックな処方を勉強をサボっていたために患者さんに無駄に
しんどい思いをさせてしまった反省もしました。

反省ばかりでもいけません、検証は続きます。
構成生薬を見るとほとんど使っていて「ショウマ」「ゲンジン」は使っていませんでした。
この漢方の妙技はこの二味かもしれません。


ショウマ
苦微寒

百毒を解す。毒を解すに口に入れるものは皆吐き出す。
犀角のような働きもあって子供の熱症にも有効、犀角の代用としても
使われた薬物。


ゲンジン
苦微寒

腎を補い、火を瀉し、咽喉を利し、
発斑を治す。
咽頭部について消炎作用のある生薬


たった二味で患者さんの苦楽が変わりました るんるん

勉強会で「○◎は△▲の処方に似ているので代用できます」という方がいますが
時に○◎でなければいけないのです!
でなければ○◎の処方が2000年も語り継がれた理由が分からなくなるからです。
2000年の間に失われた処方も多くあります。
失われたのは残念な話ですが、書いてあるのにスルーして代用で済ませるのは
もったいない話です。


今回は症例紹介をした患者さんのその後の話でした。
勉強不足の一面をさらしてしまいましたが、優れた処方を
掘り出せたことは良かったとも思っています。
同時に、難治の患者さんの証に合う処方を幾つも発見し
煎じ薬を試していただこうかなとも考えています。



何のために体を良くするのか・・・

美味しいものを美味しく食べたい  という
欲求を邪魔する病は他の病気と異なりとことん叩かれる
運命にあるようです。

まだまだ鮎の美味しい季節!
骨まで食べますから るんるん





posted by 余以徳斉(よいとこせ) at 12:08| 三重 ☔| 症例 | 更新情報をチェックする

2015年07月15日

対長時間登山漢方


こんにちは

今回の山岳漢方は夏山シーズン晴れ に到来に合わせ
長時間の山行が増えると思うので筋肉疲労による痛みの
漢方をご紹介 るんるん

6月下旬、筋トレ&オオヤマレンゲの撮影を
兼ねて奈良の名峰・八経ヶ岳を日帰りで登りました。
6時半出発の17時半頃下山の充実タイム!
平日はガラガラ〜 百名山貸切状態 ぴかぴか(新しい)


DSC00031.JPG


写真撮ってなかったらもう少し早かったかもしれませんが・・・
まぁ、自称中級登山者ですので。

下山中ゴールまであと二時間くらいで、左ひざ側面の腱が
ピリリと痛み出し、かばうように歩いていましたが
面倒になったので


黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

三七人参(末の錠剤)

この2種で炎症と痛みにアプローチします。
10時間近く歩いているので黄連解毒湯だけでは痛みには弱いと思い
三七人参を追加しました。
夕方ですし、行動不能になるのは単独登山ではあってはいけないので
ちょっとマジ治療になってしまいました  笑

ゆっくりと歩いていたのですが、10分歩で痛みの大部分が消え
歩行がスムーズになりました。


しかし

ポイントは楽になっても無理して早く歩いてはいけません 爆弾
炎症は取れても筋肉は損傷しているので負担をかけないように下山していきます。

患者さんでよくある予後不良のパターンは炎症が消えて楽になったから
無理して仕事を続けるとまた悪化するという流れです。

その教訓から夕方でしたが、最後まで無理にペースを上げず
負担をかけない下り方で下山。
駐車場で黄連解毒湯をもう一包。
これは全身の筋肉を長時間使っているので全身炎症だらけということ
仕上げの一包という意味合いです

お陰で全身リラックスして仮眠が長引いてしまいました るんるん
当然、翌日は筋肉痛など一切無く、普通に勤務できました。


DSC00026.JPG


どのタイミングで飲むか、というのは薬では重要です。
黄連解毒湯は運動前の早めに飲んでいても問題ありませんし、運動後も
できたら一包はほしいものです。
もちろん、熱中症にも有効でご近所の農家の患者さんご愛飲です るんるんDSC00051.JPG


そして、なんだかんだで100回目のブログアップです。
最近はUPが減って申し訳ありません。
謝罪はしますがペースは変わりません  笑
がんばってUPしていきますので、ゆるい感覚で当ブログを楽しんでください。

今回は珍しくキレイな花と山の写真を入れた奇跡の回です。
ですが
101回目からはまた苦い漢方をUPしますので
こんなさわやかなブログは次回200回SPまで待ってください。 黒ハート

そう、このブログはUPするのが少ない&画像が面白くない
内容がマニアック、やたら登山と漢方を結びつける。
そんなニーズがあるのかないのか、分からなくても続けているモノですから
心が広く、優しく、最後にオチが無くてもまた見てくれる
そんな方々に送る漢方ブログです。



では101回目でまたお会いしましょう。
ありがとうございます。


posted by 余以徳斉(よいとこせ) at 13:35| 三重 ☔| それゆけ、山岳漢方 | 更新情報をチェックする

2015年06月17日

お釈迦様、ご愛飲。

こんにちは

夏も近づいて、登山道も蒸し暑くなってきましので
最近は登山の時間をずらして夕焼け登山を楽しんでいます。
夕日に染まる登山道は誰もいないので貸切でゆっくり歩けるし。(遭難しないように)

この流れから、久しぶりの山岳漢方の番外編・山野草です。


そんな山道に
涼しげなアマチャの花が見られるようになりました。

あまり主張せず、小さな花がたくさん寄り集まり
風に揺れていました。


甘茶は甘露の代わりに使われ、仏教行事などで飲まれたりもします。
当局でも扱っており、行事の際はまとめ買いがよくあります。
3gほどで5リットルくらい作れますが、あとはお好みで調整。

先日、アマチャを求めに来られた方もアマチャの花をご存知で
乾かしたら使えるねと言われたのですが、実は花の咲く前に
収穫して乾かす必要があるのでこの時期は向かないと説明しました。


漢方生薬も植物で野菜や果物も使います。
となると
旬があるのです レストラン

道端に生えているから、煎じて飲もう!
という考え方もありますが、時期によっては薬効が落ちるときがあります。
また収穫後の下処理(修治)で薬効を高めたり解毒したりもします ぴかぴか(新しい)


DSCN4082.JPG


以前、保健所から市民からの問い合わせで名張川に生えている薬草は効くのかと
問い合わせがあり、なんと答えればいいかとさらに問い合わせがあり

採取時期と、生育環境で成分にばらつきがでるけど何より
犬猫の排泄物にお気をつけください。

とお返事させていただきました。  笑


野に生える草花にも事情があるのです るんるん



お釈迦様はご存知のようで、アマチャが花をつける前にこの世に
現れていらっしゃる。

すべてお見通しのようで


posted by 余以徳斉(よいとこせ) at 12:09| 三重 🌁| それゆけ、山岳漢方 | 更新情報をチェックする


ブログについて

わかりやすい言葉で治療方法や症例をご紹介いたします。
専門用語(難しい漢字の羅列)や省略用語(アルファベット)は控えてご説明します。
物足りなく感じるかもしれませんが、煙に巻くような説明をしたくないだけです。
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